バトルフィールド3を遊んでみる

キャンペーンを難易度ノーマルでクリアしました。一言で言うと、出来の悪いCoD:MWを遊んでいるようでした。以下ネタバレありの感想。




どこのメーカーもCoDシリーズの成功がうらやましいのは分かるが、こうも露骨なフォロワーが溢れてくるといい加減嫌気がさしてくる。しかも、由緒あるバトルフィールドシリーズのナンバリングタイトルまでその影響を受けているのを見ると、バトルフィールドの名前でやる必要はあるのかと終始疑問を感じざるを得なかった。テロリストと核を追いかけるお馴染みのストーリー。ルート選択の余地の無い一本道のマップ。スクリプトによる過剰な演出。決められた動作をなぞらないと即死亡。決められたボタンを押さないと即死亡。後半に進むにつれてストレスが蓄積してゆき、最後まで解放されることはありませんでした。
例えば、見張りをナイフで倒すよう指示される場面。通常はRBボタンでナイフを使うのに、何故かここではRTを押すよう画面に指示が出る。それを無視して、さらに近づいてRBボタンを押そうとしても、敵が振り返りもしないのにいきなりプレイヤーが倒れてゲームオーバー。いったい何が起こっているのか分からずに、同じことを何度も繰り返してしまった。この後の敵兵と格闘になるシーンを見せるための措置だろうが、こんなもん普通にRBボタンを押させればいいだろう。意味が分からん。
例えば、戦闘機の機銃掃射を受ける場面。ジャベリンの落ちているところまで物陰に隠れながら進むのだが、味方のそばについて進まないと機銃を受けて死亡になる。遮蔽物の陰で匍匐していても死ぬことがあり、決められた移動ポイントを把握するまで何度もやり直すことになった。それならそうと、もっと細かく移動マーカーを出せよと。こういう初見殺しの場面が何度もあり、ここでもストレスを溜めるだけだった。
例えば、自軍の兵士を撃つよう強要される場面。すぐにRTを押しても弾が出ないのでタイミングを逃してしまったら、相手からいきなり撃たれて死亡した。この時点では別に敵対しているわけではないのに、問答無用でだ。本当なら事情を話して判断を仰いでも良いはずなのに、いきなり撃たれるのはさすがに乱暴すぎた。しかも主人公はこの罪で尋問を受けているというストーリー構成になっているので、「撃たなければ俺が殺されていた。いきなり銃口を向けてきたあいつは頭がおかしい。」と言いたかった。ここでは軍の規律を守るか、世界の危機を救う手助けを取るか、その葛藤が描かれるはずだったのに、この時引き金を引いた私の感情はゲームの理不尽さに対する怒りだけだった。CoD4:MWのラストシーンで、主人公と完全にシンクロして放ったあの一撃とは比べるべくもない。


一応フォローしておくと、バトルフィールドのメインであるオンラインは、Co-opマルチプレイも面白いです。当初は不具合が多く評判を落としていたようだが、私がプレイした時点では露骨におかしいところは感じなかった。キャンペーンはおまけでCoDシリーズをやったことのない人なら楽しめるかもしれないが、これなら2と同じようにAI相手にマルチプレイの練習ができた方が良かった。